5.13a リード 太刀岡山

RP 5.13a カリスマ


初の5.13a。計3日7便でRP。木を使わずに地面からスタートしてのRPで全44手。

そろそろ狙いに行こうかな、と思っていた所にタイミング良くごんすけさんに誘ってもらって太刀岡通いを開始した。
FLする、と息巻くも1便目はガチガチのガタガタ。特に中間部の左手スローパー押さえてから右手をポッケに出すムーブは非常に苦労して何度もトライしてようやく突破。ただ、その大穴から横へのトラバース、それ以降の1連のムーブは最初からかなりスムーズにこなすことができ、登ることが出来ると核心した。
2便目でいきなりの2テン。やはり固まっていなかった中間部のポッケ取り、最後の核心(左手でアンダー取って右手を寄せてくるところ)でフォール。細かい足使いやムーブをごんすけさん、リッキーにフォローしてもらいつつ固める。
3便目(2日目) やはり中間部のポッケ取りで落ちるもそこから先が繋がっていきなり1テンに。今回ポッケ取りのムーブを変更し、2段あるスローパーのうち最初に抑える右側のスローパーではなく、左側を使うように変更。これがばっちりハマったので全ムーブが安定した。
4便目(2日目) RPするつもりでトライするも右トラバースでアンダーを取った後のポッケ取りを失敗してフォール。もうムーブは固まっているので掃除して下へ。
5便目(2日目) この日最後の便。声を振り絞りながら中間部を越え、最後の核心を越えるもリップ取りでフォール。この時点で体調と岩の状況さえ噛み合えばRP出来ることを核心。

2週間後、再度あわわ、リッキー、きたむーと共に太刀岡へ。リッキーがトライした木を使わないスタートが忘れられず、僕も木を使わない完登を目指すことに。

6便目(3日目) 1ピン目をクリップしてからのスタートムーブ探り。リッキーがやっていたパワー&リーチムーブは出来なかったので色々トライした結果、スタートからまっすぐに登れるホールドを発見。垂壁登りでバランシーに進めるので腕も疲れない。そのまま上部につなげるもアップ不足で足が切れたり指が起きてなかったりとアップ的な感じに。
7便目(3日目) アップを万全にしての昼、満を持してトライ。下部の地面からのスタートも順調にこなして安定したムーブで中間部へ。これまでにない安定感に4ピン目をクリップした時点で「完登」の2文字が頭にちらつく。緊張と油断を吹き飛ばすように声を出しながらトラバース、ポッケ取り、クロスで右手をガバに。今までにない余裕があった。再度「完登」の文字がちらつくが、考えないようにしてひたすら自分の指、腕の余力を探ることに専念する。最後の核心、突破。腕、肩、足が徐々に疲労してくるが心と頭はクリアー。前回の反省を生かしてここでもしつこいぐらいのレストをする。しっかりと足を上げてリップ取り。凄く中途半端な位置に手をだしてしまったがばっちり決まった。左足を上げてガバを左手でつかむ。終わった。弛緩しそうになる心を抑えながら残り数手をこなして終了点にロープを通した。

登れた瞬間はあまりにあっさりと登り終わってしまって、達成感とか喜びとかはピンと来なかった。そういう意味では2日目の最後の1便で自分の体から力を振り絞って登る、という限界への挑戦的な楽しみは既に味わってしまっていて、完登という作業になってしまう直前だったのかな、と思う。ただ、そのおかげで自分にとって気持ちいい形での完登(木を使わずに地面からスタートする)することが出来てとても満足している。
むしろ、2日目の最後のトライはもちろん悔しかったんだけど、もう登れたも同然という気持ちでいて、図々しいけれど全力をぶつけての完登とスタイルにこだわっての完登という両方を味わう事が来てラッキーだったかもしれない。

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