2015秋国内ツアー パート8 遥か高き空(岡山 備中羽山 DAY7,8)
2016/07/01
国内ツアー岡山編もいよいよ最後。岡山はバラバラと合流してバラバラと解散していく感じでメンバーの増減があったのですがついにヒデさんが朝一で帰還して2人になりました。
ツアー期間中全く雨が降らないどころか曇り空すら記憶にないぐらいの好天に恵まれていたのですが、ついにラスト直前で雨が降りました。朝から妙に生暖かくて湿度が高い感じで、岩もなんとなくヌルっとしていて今までとのコンディションの差が凄い。周りの草木は久しぶりの水分に大喜びでいつもよりキラキラと輝いていていい雰囲気。マイナスイオン大放出な感じで登らない日なら最高なんですけどね(笑
スーパーのテレビをちら見したところによるとこんなに降雨量が少ない10月はうん十年ぶりだそうで、1ヶ月で雨の日が5日以下?だとか。地元の人達の話によると普段はいつも濡れているホールドまで乾いているぐらい恵まれたコンディションだったようです。
雨が降っていてもあまり関係なく登れてしまうのがこの羽山エリアの凄い所雨が降った日も一日登れました。とはいえ昼過ぎに雨が降りだしてからは一気に壁の色が黒ずんで各コルネから染み出しがジワジワと広がりホールドも悪化していく一方でした。しかし、翌日には驚くほどの回復っぷり。染み出しもほとんどなくなり朝方こそなんか湿った感じがあったものの夕方には元のパリパリのコンディション。不思議だなー。特に風が通る場所でもないんですけどね。
僕はラストの2日はずっと「空(5.14b)」にチャレンジ。一便目を出した時は1手ごとにとてつもなく悪く感じて通せるイメージは全く無し。それでもクリップに助けられながらなんとかトップアウト。二段のボルダー、それも完登者が多いお手軽タイプではなくしっかりとした二段、という説明も納得の厳しさでした。
しかし、2便目、3便目と回数を重ねる毎に感触が良くなってきて繋げられるイメージが湧いてくるんだから不思議なものです。5便目となる最終便ではアンダーを左手で保持して両足をセットするところまではなんとか到達。しかしその後の右手でのガストンは一度も止められなかったー。その先も決して楽なわけではなく、全ての手順がちょっとでもずれたら落ちてしまうようなパート。もっともっと成長しないと完登は難しいですね。
最近あまり強敵に触っていなかったので久しぶりに心の中に住み着いたこの1本、これから先のトレーニングの良い燃料になりそうです。
佐千はボルトを一本追加して新たなラインを完登。新しいラインが生み出され、解決され、完登をもって完成する、そのプロセス全てに立ち会えた事はとても貴重な経験でした。
今回作ったNewプロジェクト登れました!今日の最終便で押し切れた〜!
林京5.13dの核心後トラバースしてAozora Directに繋ぐライン。
実は日本でのルートの初登は初めて。ボルト打ったり、ムーブ作ったり、新鮮だった。
グレードは5.14dとしたいと思います。
名前はまだ考え中、、、
そして実はこのルートで、今年の当初の目標であった10本目の5.14dの完登達成です!
10本の5.15a完登にはあと4本(^^;;追い詰められてる〜
adidas Outdoor
Petzl
Five Ten
ニューハレ
The Farm Climbing Hold Depot
#bitcyu
#livewithoutlimits
完成に近づいたかと思うとホールドが削れて後退、それを上回って前進。最適かと思われたムーブも数度の調整でさらに洗練されてひとつながりの動きになり、ラインが紡がれる。
タイムリミットが近づいてくる中、ついに完登。その後数日を経て、今の思いを詰め込んだ名前。
「Regression(5.14d)」
初登した備中羽山のプロジェクトの名前はRegressionとしようと思います。
今の時代。クライミングがオリンピックの候補種目に選ばれてから、僕は自分の将来がとても不安になりました。
そんな日々の中で、なぜか
「もっと深くクライミングを感じたい」という気持ちが膨らんでいくんですよね。
Regressionは回帰という意味です。原点に戻って、本当の意味を感じていきたい。そんな想いが今の自分を動かしているように感じています。
adidas Outdoor Petzl Five Ten ニューハレ The Farm Climbing Hold Depot
#livewithoutlimits
最後の晩餐はみんなが残していった食材を有りがたく頂戴して豪華ディナー!
備中滞在中お世話になった杉田さん、たまたま帰省していたオビさんと。
今回の岡山は「空知(5.14d)」の完登、中原栄のAOZORAダイレクトの初期ムーブでの完登、安間佐千の「Regression(5.14d)」、新たに公開される開拓中のエリアと様々な歴史的な瞬間に立ち会うことが出来、自分自身のクライミング、現在のクライミングをとりまく情勢についても深く深く考える事になった貴重なツアーとなりました。
ツアーメンバーのペコ、ヒデさん、佐千。杉田さん初め岡山ローカルのクライマーの皆さん。Cottage木の村でご一緒した皆さん。本当にお世話になりました。さらに強くなってまた岡山登りに来ます!
記録
day7
1便目 発情期 5.12a アップ
2便目 空 5.14b コンディション悪し。上部の核心はハードすぎて何もさせてもらえなかった。
3便目 空 5.14b 一度触っておいたおかげで少し動けるようになってきた。
day8
1便目 半日仕事 5.11a アップ。最初標識にぶつかるし最後突然悪いけど僕はわりとこのルート好き。
2便目 発情期 5.12a アップ
3便目 空 5.14b 上部のボルダーが徐々に繋がり始めた。2箇所まだ繋がらない。
4便目 空 5.14b 1箇所だけどうしても出来ない。少しずつ完登のイメージが見えてきたような気がする。
5便目 空 5.14b 最高到達点更新!アンダー止めて足を上げることが出来たけれど体はまったく上がらない。この後のガス取りが最大の核心になりそうだ。
関連リンク
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