中野島 真・ツナミ最後の日
4/22
スペインを出発する飛行機が朝の10時台だったので、せっかくスペインにいるのに朝帰らななければならないなんて!と悲しんだのも束の間、日本の到着時間がなんと日曜日の8時45分だったことに気が付きました。これひょっとしてツナミのホールド替えまだ間に合う?
ということで泣きの最終トライをしに帰国早々の重い体を引きずって中野島に行ってきました。幸いなことに体重の変動はほぼ無し、睡眠不足を解消するべく家で一度寝てから夕方の到着です。
もとより数便出すような余裕は無いと思っていたので2便アップを出した後、本気トライ。
下部から指がホールドを弾く感じでなんかつらい。あんまり頑張りすぎずにテンションをしつつ2テンで上部へ。
指の皮を削りたかったのですが、ヤスリを忘れてしまいショック!
この日はツナミ最後の日とあって別れを惜しむように晴れ晴れとした顔でツナミを触る人、僕のようになんとしても今日RPしたいと決意の表情でツナミに向きあう人と色々で人数はそれほどいなかったもののツナミは常に人が登っているような状況でした。
指の感覚を取り戻すべくボルダーに行きますが、予想以上に動けない!これはもう練習モードかなー、と少し気楽になって下に降りてから再トライ。今度は28手目の丸っこいスローパーでレストしすぎて逆に動けなくなってしまい次の1手でフォール。
雑談して気を紛らわしたりしながらも、心はずーっとこのルートのことを考えている。
いでっちの最終トライに勇気をもらって僕もいざ!
泣いても笑ってもこれが最後です。
頭の中にはOlianaで見たアダム・オンドラのトライが蘇ります。
そこらじゅうに聞こえるぐらいしっかりとブレスをし、リズムを崩さずに登る。1手ずつ力まず、レストしすぎず、確実に先に。
全体を通してこれまでにないほどに集中していて体の動きもスムーズ。丸いスローパーを持ってレストする感覚もここにきてついに物にした感じで今までで一番休むことが出来ました。
それでも最大傾斜に突入するとぐっと体が重くなる。そこで一声吠えたら体がスッと軽くなる感じがあったので1度ずつのシェイクで素早く上へ。ムーブを起こした瞬間に保持を確信するような1手でしたが、目の前のヌンチャクをパンチ。そのヌンチャクが顔にぶつかってきてあえなく墜落。
RPはできませんでした。
たらればには意味が無いですが、あの1手が止まっただろうことは確信しているし、そこが止まればいけたんじゃないかと思っています。あのルートをRPするだけの力は手にすることが出来たと改めて確信できる瞬間でした。
また新たな目標ルートを手に入れて来年のこの日までに強くなりたいと思います。
長い間ありがとう。
その後は中野島駅近くの不思議なカレー屋さんでおつかれ会。
まるで海外に逆戻りしたような不思議な空間で非常に楽しいひとときでした。
みなさんまたよろしくお願いします。