短文投稿「鍛えて体を強くする」
前に少し書いたけれど、左肩の怪我に2年ほど悩まされた。
何が原因なのか、そもそも怪我なのか故障なのか、治るものなのかそうではないものなのか。
どこで何が起きてるの?というのがわからないままに出来る範囲でトレーニングしたりケアしていればそのうち良くなるだろうと楽天的に1年過ごしたところ良くならなかった。
これはかなり焦った。
大会に向けてしっかり筋トレもしたし、登り込みもしたつもりだったにも関わらずある角度で力を込めようとすると全く力めない。
怪我をしてから既に1年が経ち、肉体的な損傷ならば間違いなく治っているはず。
にも関わらず出来ない事があるというのは体が動かし方を忘れてしまっているのではないか。
そこからの回復にはリハビリテーションが必要なのではないかと結論付けた。
かねてから懇意にしていた理学療法士の方に相談したところ一度きちんと診察を受けたほうが良いとアドバイスされクライマー界隈で有名な先生にMRIも撮って診てもらったところMRIで見る限りは異常無し。心配していた筋肉の萎縮も起きていなさそうという事で晴れてリハビリテーション開始。
なかなか忙しい時期で足繁く通う事も出来ず、徐々に良くなっているようなきがするものの、劇的な変化はなく、一進一退を繰り返した。
焦り。
このまま治らないのではないか。
だとしたらクライマーとして、高難度の追求をするにはここが限界なのかもしれない。
コーチとして独立したばかりで、今までの積み重ねはあれどここで頭打ちの自分がそれを仕事としていけるのか。
選手としてもまだ頑張りたかった。
岩場でも登りたい課題がいくらでもある。
モヤモヤと過ごす中、ある人から行ってみたら良いかもしれない、と整骨院を紹介された。
期待半分、諦め半分で行った所これまでにない改善が見られた。
狐につままれたような気持ちだった。
何か特別な事は何もしていないように思うのだけれど、確かに今まで力が入れられなかった角度で力むことが出来る。
その日のジムでの登りは感動の連続だった。
クライミングってこんなにも楽しい。
今までどれだけストレスを感じながら登っていたのか。
「ゆるんだら力が出しにくくなる」と言われた事でこれまでのマッサージ通いをやめ、
その分の時間を筋トレにあてて特に肩周りを中心に様々な角度、強度で刺激を入れる事を日常的に行うようにしたところ肩の動作はメキメキ改善、今ではほとんどストレスなく登る事が出来ている。
(マッサージに行くのが良くないって事ではないですからね。念のため。一時期全く行っていませんでしたが今は僕もたまに体をほぐしてもらいに行っています)
ようやく、心の底から自分はまだまだ成長出来ると思えるようになった。
その先生との出会いももちろんだけれど、タイトルにもした
「体を鍛えて強くする事で不足を補う」
という考えがとても大切だと思っている。
体は鍛えれば鍛えるだけそれに応えてくれる。
もちろん上限はあるにせよ懸垂の回数や、持ち上げられる重さはいくらでも伸ばすことが出来る。
クライミングという競技の性質上過剰な筋肉はいらないというのはその通りだと思うけれど、最低限の筋肉は付けなければ何も出来ない。
こちらについては改めて書こうと思うけれど体重減による一時的な成長にハマってはいけない。それは成長が止まる考え方だ。
というわけでこの辺りで。段々文章を書く感覚が思い出せてきて、全然短文じゃなくなってしまった。