crack Joshua Tree

[climbing] joshua tree 日々の記録 part 4

14
寝てる途中、何度も目を覚ましてトイレに行った。お酒飲んだ訳でもないのにな。雪山さんはよく眠れたそうで良かった。
モーテルの値段はどんどん下がっていて、今回は1人27ドルだった。でも、部屋の広さもアメニティも値段相応な感じがする。
登る前にdenny'sで朝食を食べた。日本のデニーズと経営会社は一緒らしく、ロゴはそっくりで、内装の雰囲気も間違いなくデニーズだ。
どのメニューも非常に安い。中でも4ドルでパンケーキ食べ放題なのに驚いた。
ついレスト日気分でパンケーキを食べまくり、10枚も食べてしまった。ウェイターのおばちゃんに驚かれた。アメリカ人もビックリの食べっぷり。
こっちのお店だとチップを払うのが普通で、一般には10%〜15%ぐらいを払うものなんだそうな。チップを上手く払えるようになったら仲間になれる気がする。
他の人を観察したところ、席会計の場合はチップ込みのお金を置いて行く。レジ会計の場合はチップはテーブルに置いて行くものらしい。クレジットカードだとチップの欄があるんだとか。
明らかに食べ過ぎでポカポカ陽気に眠くなったけど、ジョシュアツリー国立公園のビジターセンターに寄ってから岩場へ。
ふと考えてみたら、いっつも日影で登っているような気がする。風が無ければいいんだけど、風が強いと極寒だ。
今日行ったfuture games rockも登りたいルートはnorth faceでやっぱり日影だった。
それぞれ登った後、やっぱり日向で登りたいので、south west側に手頃な5.10台のルートがあってアプローチが楽な岩を2人して必死で探して移動した。
この岩もいまいちだったので、結局キャンプ場に戻って、intersection rockのnorth faceにトライ。
5.11aのこの岩で一番格好良いラインにトライするも、下部の核心が繋げられなかった。強引にいっちゃえば10回に1回ぐらいうまい事核心を越えられるかもしれないけど、失敗したら3回に1回は怪我すると思うので断念。
フェース以上にクラックでの飛び級は難しい気がする。練習には湯川が良いと教えてもらった。
登りたりなかったので長めの5.8をトライしたら結構必死な感じで、5.11なんてまだ早い!って改めて思った。焦らずに行こう。

15
今週末は快晴、という予報どおり今日も快晴で風も無く日向にいると汗ばむほど。キャンプ場に上裸族が出現してた。
後2日なので、マルチピッチをやる事にした。wonderland of rocksに一際高くそびえ立つ南北2つのastro dome。そのnorth astro domeにある3ピッチのマルチ。
一度来た事があるエリアなので、アプローチはスムーズ。小川と呼ぶ程も水量がない川に沿って進んで行くのでちょっと楽しい。
傾斜なんて全く無いように見えるのに水は確実に一方向に流れている。
近づくにつれ、威圧感に圧倒される。アップなしに取り付くことになり、更にビビる。
1ピッチ目が一番グレードが高いので、雪山さんにトップでお願いし、後はつるべ。5.10b 5.10a 5.9という具合。
最初はランナウトが非常に怖い垂壁で、花崗岩って感じの微妙なホールドを使ってジリジリと登る。
全部で6ヶ所ハンガーがあるけれど、どれも微妙なムーブをこなした後にしかクリップ出来ない。ボルトがグランドアップで設置されてるっていうのはこういう事かな。
フォローでは、何度かリードだったら出来てないムーブをしつつ突破。
次は比較的キチンとしたホールドがある垂壁でジムみたいな感じで気持ち良く登る事が出来る。
クリップが垂壁の中腹に一つ。後は後半傾斜が緩くなってからのクラックでプロテクションが取れる。
体が硬いなりにどうにか1ピン目にクリップして上へと進んだその時、足を乗せたフレークが剥がれ大フォール。
もう少し進んでいたらビレイヤーに直撃してた。剥がれた岩もぶつからなかったので良かった。
一度フォールしてからは何故か体がスムーズに動いて2ピッチ目終了。
3ピッチ目は薄被りの短いクラック。難なくこなして頂上へ。
ずっとnorth east faceを登っていたので、日影からいきなり日向になる。
足元に延々と連なる白っぽい岩塊達があり、その上に広がる深く青い空。wonderland of rocksっていうネーミングが素晴らしい。まさに夢の国の景色だ。
下山は南西にある5.4のルートをクライムダウンする。降りてもおりても地面に辿り着かず、自分が登った高さを改めて実感した。
その後は近くのfoolproof towerにある5.10cのルートを雪山さんが登った後にreal hidden valleyに移動してsports challenge rockへ。
ここの5.10cのルートが非常に面白そうだったのに、腕が萎えてしまっていてスタート直後のフェースがこなせずに敗退したので、再トライ。今度はbcaaも補給して万全です。
スタート直後はボルダームーブでがしがし体を上げて行く。プロテクションが取れる場所が少ないので、確実に決める。
そこを抜けると後はクラック。ハンドサイズのクラックが徐々に広がって、上部では肩が入る程度の広さに。抜け口は薄被りでハントサイズになるけれど、ここはフェースにホールドがある。
キチンとジャムが決まればレストできる場所があるので、レストしつつゆっくりと登る。
途中で何度か腕が限界になった感じがあったけれど、キチンとレストして回復しつつ登る事が出来て、無事にRP。
フェースの足を拾うとか、レストしつつゆっくり登るっていうのが実践出来た感じで充実でした。
キャンプ場に戻るとまたもや不法侵入者がいた。ジョシュアツリーでのキャンプは非常に人気があるらしく、週末になるとテントサイトは満員だ。
今回はだまされないぞ!と思っていたら可愛い女の子が色々言い訳しながら頼んで来たので快諾。
最後の晩なので焚き火をした。公園内の資源は使えないので、マキは外のマーケットから買ってくる。
全然火がつかなかったけど、シマムラ産の又裂けズボンを投入したら一気に燃え上がった。科学の勝利だ。
火事場に飛び込んでヒーローになろうと思っている人、飛び込む前にシマムラ産じゃないか確認した方が良いですよ。

16
朝外を見たら太陽に雲がかかっていたから少し心配だったけど、滞在期間で1番気温が高い一日だった。
起きてからボーッとしてたら、パークレンジャーの見回りが来たらしく、「勝手にキャンプしちゃ駄目だよ」的な事を居候さんが言われていた。
でも、最終的に「ここの男どもは今日いなくなるから使ったら良い、気をつけてね」といった感じになっていた。可愛い女の子凄い。
やたら人数多いなー、と思っていたら8人ぐらいいて、全部女の子。アメリカの女の子凄い。
撤収の準備をしつつ、最後の朝を満喫。何度かリスが食糧を漁りに来てたけど、もう僕の食べこぼしはないから明日からちゃんと自立するんだぞ。
雪山さんが最後の〆にアーティチョークを煮込んだ。お裾分けしてもらったけれど、花弁はどれもいまいち生煮えで、特に味はしなかった。でも、茎は火が通っていて、ブロッコリーみたいな味。
最終日だから、どこで登るか悩んだけれど、時間もないからキャンプ場から近くてアプローチが簡単な場所にした。
キャンプ場近くにこんな場所があったなんて!と思うような素敵な場所だった。
sidewinderという5.10bをOSしたけど、長いトラバースのある課題でプロテクションの取り方を失敗。ダイクの上をランナウトした状態でトラバースするパートが最後にあって、ロープが重過ぎてめちゃくちゃ怖かった。
プロテンションはスタートから終了地点に向けてロープがまっすぐになるように取らないといけません。
3本目の課題で雪山さんがトップアウトを断念。横にある5.10bの課題に回収がてら僕がトライしたものの、最後のスラブでフォール。10メートル近く落下。最長フォール更新かも。
結局横のチムニーを登って回収。雪山さんはフリーソロで20メートルぐらいのチムニー登ってた。チムニーだから大丈夫ってのはわかるけど怖い。
最後がお互いに締まらない感じになったけど、時間になってしまったのでジョシュアツリーでのクライミングは終了。
偶然ロスに来ていた雪山さんの知り合いの方(@shimizurodさん)がアメリカっぽい夕飯を案内して下さるらしく、一路ロスの西端、ビバリーヒルズとかのある辺りを目指す。
国道10号と605号が合流する辺りで大渋滞があった以外は非常にスムーズ。この辺りはいつも渋滞するらしい。6車線もあるのに渋滞するなんて。
cicago ribというリブステーキのお店で夕飯。アメリカンなボリュームに圧倒されつつ、甘辛い味付けに舌鼓。
さらに、ゲストでN塚さん(女性)という方が登場。クライミングの話から、アルパイン(本ちゃん)の話から、アイスの話から、憧れている世界の話が目の前で展開していて感動しきりの夕食だった。
つい、スポーツとしてのクライミングに傾きがちだけど、本ちゃんに憧れているだけじゃなくて、自分に足りないものを分析して進んで行こう。
いよいよ帰国。来る前は他人事みたいに「人生が変わるポイントになる気がする」とか言ってたけど、経験を元に変わろうとするのも、変わるまいとするのも自分だ。

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