「ジョコビッチの生まれ変わる食事」ノバク・ジョコビッチ著
2016/07/01
僕は本を読むのが好きで基本的には創作物、SFだったりファンタジーだったり推理小説だったりなんかを軸に歴史物から恋愛物からなんでも読むんですが、ここ数年本の好みが変わってきていて、フィクションの中でも現実に即した小説、例えば横山秀夫さんの「半落ち」とか「クライマーズ・ハイ」とか、今までの自分だったらそこまでハマらなかっただろう本に感動したり、逆にファンタジー物を読んでもあんまり面白いと感じなかったり。
それがさらに進んでよりリアルに、実際に起きた事、現在生きている人や物についての本の方が面白いのかも!と思って探している時に「歓声から遠く離れて」という本に出会いドハマリ。そこからスポーツ関連の小説とかドキュメンタリー?とかのコーナーに目を向けるようになってから出会ったのがこれ。
「ジョコビッチの生まれ変わる食事」ノバク・ジョコビッチ著 タカ大丸訳
タイトルを見るといかにもダイエッター向け、帯にも14日で5kg減!とか書いてあってうーん?と思ってしまうんですが、本人が書いている本だったのでパラパラとめくってみてから購入を決意。
あんまり期待せずに読み始めてみたらこれが!なんとめっちゃ面白かったです。タイトルも誤りというわけじゃないんですが、ちょっと不適切な感じがするなー。食事にフォーカスした本というよりもジョコビッチの半生記という感じでした。元のタイトルが「Serve to win」だから元のタイトルも勝つための食事?とかそういう感じなのかな。確かにこの本の最も伝えたいポイントは食事の話だからうーん、タイトル付けるのって難しいですね。「ジョコビッチの半生」とかだとちょっと売上下がる気がする(笑
彼の生い立ちから生まれ育った祖国の話、テニスとの関わり、グルテンフリーに出会い、劇的な変化を得て絶対王者として君臨するまで。さらにはスポーツにおいてのパフォーマンスを高めるためにどうしたら良いか、どういう事を考えているのかなどスポーツをしている人には特に強くオススメしたい本です。
「この本に書いてあることをそのままやってほしいわけじゃない。こういうこともあると知ってほしい。」
とか言い方はちょっと違うかもしれないけれど、こんな感じで押し付け感が少ないところもとっても好感が持てました。
僕は元々テニスをしていたのでより楽しめた部分もあるかもしれないけれど、そうでなくてもきっと楽しめると思います。この本を読んで僕はすっかりジョコビッチという人が好きになってしまった。
翻訳した人も上手なんだろうな。日本語に翻訳する過程で非常に読みづらくなってしまっているなーと感じる本がたまにあるけれど、この本はそうした違和感もほとんど感じなかったです。
僕も色々試してもっと自分の体の声を聞いてみよう!