城山

年末年始の城山通い(後編)

1月1日 晴れ withNさん
なんとなく1人の夜明かしが寂しくて沼津のスーパー銭湯で0時をまたぎ正月っぽさのかけらを堪能後、車中泊(笑)

駐車場でNさんと落ち合いいざワイルドボア!
起きた直後は重く感じた体も岩場が近づくにつれほぐれていき、到着後はやる気充分。

早めに出した1便目は核心突破とは行かなかったものの、テンション後に1回でアンダーからの核心突破。もう何度でも止められるはずと自信を深める。

この日の岩場は日差しがあり、気温は高くないものの日向は快適。
岩場にも総勢4パーティー?ぐらいと静かな雰囲気。

しかし、その後2便目、3便目と思うように登れないトライが続く。
奇跡の1回をスルーしてしまったのではないか・・・という不安が心によぎるも振り払うように壁に気持ちを集中させる。

15時をすぎると気温がぐっと下がってきて指先がかじかむ。
核心で落ちるまで僕の手順でほんの16手(17手目が一番遠い1手)、強度が高い部分はそのうち後半の13手目から、ということで落ちた直後にすぐ行く作戦を実施。
この日一番の良いトライとなるも残念ながら核心は止まらず。

明け方、昼頃と友人から連絡をもらい2日も登れる事が確定。
勝負は翌日に持ち越しとなった。

さすがに2日続けての本気トライに体が悲鳴を上げていたため急遽宿を探すとなんと元旦にもかかわらず通常価格のホテルを発見。インターネットバンザイ。

しかし、到着してみるとなんとうかサスペンスドラマの現場になりそうな薄暗くて妙に奇抜なデザインのバブルの匂い漂うホテル。
風呂に入ってとっとと寝ようと思ったらバスルームの電気がこれまた非常に薄暗くて雰囲気充分。極めつけはどこからか聞こえる隙間風の鋭い通過音とスリル満点の夜となった。

1月2日 晴れ with をっち Animalさん
日を追うごとに気温があがり城山っぽさが増してきた。
朝起きると疲労でずっしり重く感じる体も岩場に着く頃には動いてくる。30分ぐらいの山道ウォーキングは体を温めるのにはちょうどよい。

岩場でのリードは数カ月ぶり?というをっちと現地合流してクライミングスタート。

疲労のせいか気温のせいか、核心部に至るまでも心なしか動きが悪い感じ。お昼ごろに1月3日も登れることが確定したため早め切り上げのレストモードへ。

をっちは超ひさしぶり&体に擦り傷1つ作れないといいつつジゴロ、フェイトにOSトライをして城山を堪能してた。やっぱリード楽しいよね!!

結局この日はAnimalさんと一緒に登ることは無かったけれど、友人が岩場にたくさんいるとそれだけで心強く、リラックスした気持ちで挑戦できました。
もう中間部以降の安定度は目を見張るばかりで大魔王の完登も秒読み。ガンバです!

その後小田原に新しくオープンする「クライミングジム ウィステリア」(正式名はクライミング ウィステリア」なのかな?)のプレオープンということでお祝いに。
https://www.climbing-wisteria.com/

初心者が登り始め、成長するための道筋、そしてクライミングの世界の広さを知るためにたくさんの思いがつまった素晴らしい施設でした。この記事をアップした今日(1月15日)時点で既にオープンしているはずなのでお近くの方はぜひ登りに行ってみてください(^^)

1月3日 晴れ with たっちゃん Nさん
この日も快晴。登っていると暑さを感じるぐらいの気温に。

さすがにお正月も3日目となると皆さん活動を再開するようで結構な人出でした。

リキフィンのあるハングも計8名ほど?が大魔王、リキフィン、ポカプロと思い思いにチャレンジ。

先シーズン時点でピンチ取りまではほぼ完璧、核心からの突破もほぼ完璧、あと1手がどうしても止まらないという方(Sさん)がいて非常に参考になった。ムーブは違うのだけれど、ホールドの持ち方の話などはやはり複数人で情報を持ち寄ってセッションできると劇的に理解が進む。

自分はティックマークを書くのがあまり好きではなくて極力書かずに完登したいのだけれど、人が引いたティックをその場で怒って消すほどのこだわりは無い(とはいえ帰る時には消してほしい)のでSさんがつけたティックをありがたく使わせてもらったところ核心部のアンダーのしっくり具合が当社比50%アップ。

やはり、正確に目標を持って動けると全然違うんだな。わかっているつもりだったけれどこうも違うと少し悩んでしまう。

ただ、自分でティックを引いて完登したらやっぱり完登した時にもやっとするだろうから自分では書かない。完登することが全てではなくて、そこに至る道も自分が最大限楽しめる方法を選択したい。人との摩擦も増やしたくはないので上述したように今眼の前でトライ中の人が書いたティックをわざわざ消したりはしない。それは受け入れる。

完登というゴールに到達するのに明確ではないにせよ時間が制限されている。

肉体的・精神的な衰えや風化・チッピング・登攀禁止などによるルート・岩場環境の変化、また自分の生活環境の変化などによって通えなくなったり、季節によっても変化がある。通えているうち、手応えがあるうち、変化しないうちに完登しなければならない。自然の岩がいつまでも自分が完登するまで変化しないなんて言うことはありえない。

そこに至るまでの時間を早めるために取れる手段がいくつかある。

目視・実際に触るといったホールドの観察、実地・WEBなどで他者のムーブを見る・話を聞いて学ぶ、トライ回数を増やす、ハングドッグでムーブを探る・練習する、ホールドの明確化(ティックマーク)、ジムに通ってのトレーニング、似た課題を作ってのムーブ練習、減量などの肉体改造・・・

ルートの形を意図的に変える(チッピング)は論外。その岩の頂きに立つために最も簡便な方法はほとんどの場合横から回り込むこと。頂に立つという結果がほしいなら歩くべき。僕には他者(岩)を変えようという発想が理解が出来ない。

このうちある手段は制限し、ある手段は取り入れてゴールを目指す。

僕は基本的に最も自分にとってチャレンジングな方法でまずは挑戦し、徐々に制限を外すという方法を選択している。

ようはOSトライ(目視によるルート確認のみを行い1回のトライでの完登を目指す)を最上級として、そこから徐々にいくつかの手段を解禁していく。ティックマークを書くのは最終段階だと思っている。岩の模様や自然と付着するチョークの跡(これも自然ではないんだけど)を目標にして的確にホールドを取れるようになりたい。

これはボルダーでもリードでも共通で、ボルダリングの場合は可能であればノーマットにもチャレンジしたい。リードでもノーロープにチャレンジしたい気持ちはあるのだけれど、まだ実行は出来ていない。死ぬ・大怪我をするリスクを今の僕は受け入れられない。(過去にはフリーソロに挑戦したこともある。幸い事故は起きなかった)

話が横道に逸れてしまった。

Sさんのおかげで劇的に確立があがり、この日はほぼ確実にピンチ取りまで進むことが出来、ガバ取りに手を出す事も出来た。本当にあと一歩だという手応えがある。なんとか3月頃まで通う時間を確保して完登したい。

この4日間、皆様お世話になりました。ありがとうございます。またよろしくお願いします!

31日にガバポッケ止めてからの落ちまくりの日々を動画にしてみました(笑

全てをなげうってそこに向かいたい気持ちもあるけれど、これだけに絞ってトライする日を今か今かと待ちわびても僕の成長にとってはマイナスだと思うので気にせず1月からはトレーニングを再開する。

さすがにわざわざ前日に追い込むような事はしないけれど、その先の目標に向かって一歩ずつ前へ。その中で最大限リキッドフィンガーの完登にも全力を注ぐ。

さあ、まずは20kgの荷重懸垂で8回*3セット、ビーストメーカー8mで15秒ぶらさがり(無荷重)を目指すぞー!

-城山