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怪我の履歴とその回復の話

2017/06/02

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一端自分の体の事が落ち着いたのでここらで振り返っておこうと思います。

以前整理した年表(自分的クライミング年表整理してみた。)から怪我の所をピックアップ&追加したリストが以下。

2008年6月 J&S恵比寿で右手親指突き指
2008年9月 初登山 八ヶ岳縦走 下山で左膝を故障
2009年6月 レーシック手術
2009年7月 初小川山 ビクターのランジ3級やってて右足首捻挫
  2009年8月 初北アルプス 上高地から入って周辺ぐるっと縦走
  2009年10月 グレード更新 御岳 忍者返し 1級
2009年11月 BLOC Maboo戦の予選で左手の中指?パキり。当時はパキるって事を知らず力入れにくいけど気にせず登ってた・・・。
2011年1月 城ヶ崎でパンピングアイアン2トライ中に左膝をひねった拍子に捻挫。数日歩けなかった。
  2011年4月 グレード更新 RP 二子 ノースマウンテン 5.12a
2012年3月 コンペで股関節負傷。しばらく正対での登りが出来なかった。
2012年5月 オール神奈川初参戦 数ヶ月ずーっと懸垂すると背中中央が痛かったのが現地でOさんに治療してもらったらウソのように改善。
2012年7月 交通事故 右手首強打。1週間完全にレスト。
  2012年9月 グレード更新 OS 小川山 クレイジージャム 5.10d
  2012年10月 グレード更新 RP 太刀岡山 カリスマ 5.13a
2012年11月 右腕上腕に出来た腫瘍の切除
2013年4月 塩原の千(初段)やってて左手首負傷
  2013年5月 グレード更新 OS パンプ2 5.12c
2013年6月 スクール中に左膝負傷
  2013年10月 グレード更新 RP パンプ2 5.13a
2014年6月 飲み会で友人に右手前腕に噛みつかれて一部神経損傷 右手親指に力が入りにくくなる
 2014年12月 出場 ボルダリング群馬カップ オープン男子準優勝
2015年6月 原因不明で四十肩 急に左肩に力が入らなくなった
2015年8月 右肩強打して亜脱臼
  2015年10月 RP 棲龍門5.13c/d
NEW 2016年12月 百と八つの流れ星トライ中に右足スタックして左手首・右足首負傷

ちょこちょこ色々な怪我しちゃってます。
クライミングが原因のものもそうでないものも。気をつければ防げただろうものも、防ぎにくかっただろうものもあります。

ペース的にはなんだかんだ1年に1回は怪我しちゃってますねぇ・・・

1年以上怪我してない時期が
・2009年11月〜2011年1月の1年2ヶ月
・2015年8月〜2016年12月の1年4ヶ月
しかない。

でも面白いなーと思うのが怪我をした3ヶ月後ぐらいにはケロッとなんかしらの成果を出しているところ。もちろん怪我の程度にもよるけれど、大事な事は怪我をしたからといってめげずにその時に何をすることが出来るのかを必死で考えて、少しずつ積み上げていけばきちんと体はそれに応えてくれるという事でしょうか。

一部回復に時間がかかってるところもありますし、改めてこうして眺めてみるとちょっとコレがなかったらとかあれがなかったらとか考えちゃいます(笑

一番長く引きずったのは 最近ようやく気にならなくなってきた
「2013年4月 塩原の千(初段)トライ中の手首の負傷。」

全くたいしたことのない動作で、左手で持っていた中間部のガバに右手を寄せてくる時に左手首からコキンッっていう振動を感じたと思ったらそれ以降どんどん痛みがましてきてあわてて川でアイシング。

その後の細かい事は覚えていないけれど、それ以来ある一定の確度の丸みを帯びたスローパー(一番やばいのはmorphoの丸いハンドサイズのボテとか)を保持しようと指に力を入れると手首が猛烈に痛くて結局つい最近(2017年2月頃)まで概ね良くなってきたものの完治はせず、という状態でずーっと登ってました。なのでそうした形状のホールドが出てくる課題はなんとか他の方法をでの突破を試みるものの難度の高い課題にそうそう抜け道があるわけもなくだいたい敗退(笑

下に記載する肩の治療の一環で手首のトレーニングも始めた所症状が劇的に改善。

もう一つ大きな怪我は「2015年6月の肩の怪我。」
この怪我は影響が出る動作が非常に多く、この2年間自分の限界はもしかしてここなのか?という思いが消えなかった怪我です。これの回復の目処が立ったというか、ほぼ回復したと思えるまでになっているのは非常に晴れやかな気持ち。

詳細に進む前に注意書きとして。
当時からも完全に自己責任でした怪我だと思っているし、回避しようもなかったと思っていて、誰かを恨むような気持ちは無いです。という前提を理解しておいてください。
人間の体である以上こうした事も当然起きます。また、そうだと思われるだけで別に原因がある可能性もありますし、記憶を封印してしまったのと同様に記憶を捏造している可能性もあります。

と回りくどい言い方をしないと未だに書けないぐらい繊細な問題だと思うし、自分の中で整理しきれていない部分も未だあります。

では進みます。

左肩に起きた事:

  1. 疲れを抜くためにマッサージへ。翌朝ひどい寝違えのような猛烈な痛みが左首から肩にかけて出た。
  2. その寝違え解消のために別のマッサージを受ける。痛みは多少改善したもののこの日は登る気にならず大人しく過ごす。
  3. 翌日懸垂しようとしたら出来なかったため、色々動作を確認したところ体の前側を通って左手を上げようとすると肩より上の高さに上がらない。横からは上がる。という事が判明。痛みは全くなし。
    この時点で1のタイミングなのか2のタイミングなのか、と疑いを抱くも言い出せず。(どうするのがベストだっただろうか。未だに答えがない)
  4. あわてて近所の外科に行ったところ「回旋筋腱板損傷(いわゆる四十肩・五十肩)」だろうと言われる。
    冷やすとかえって回復が遅くなるから気にせず動かして良いと言われる。「動かして良い」という部分が都合が良かったのでネットで調べた”五十肩は手を上げると強い痛みがある”という症状と違う事を疑問に思いつつも鵜呑みにする。
  5. 以降1年出来る範囲でトレーニングをし、治療も色々と試すも劇的な改善に至らず。どころかある角度によっては全く力むことが出来ない事に気づく。
  6. さすがにおかしいと思い別の病院で再度診察をうけMRIを撮る。「肩甲上神経麻痺」の症状に非常に近い状態で、痛みが無いことから「回旋筋腱板損傷」という診断は誤診だっただろうと言われる。
    この診察を受け始めた時点では自分の中では「全く原因不明で突然肩が上がらなくなった」という事になっていた。あまりにも人に言いにくくて記憶が封じられていたようだ。診察を受ける過程で色々説明していたら突然思い出した。
    最初はガングリオンなどがあり神経の動きを阻害している可能性があるという事だったが、改めて上記の経緯を説明したところそれが原因で間違いないだろうとのこと。
    MRIの結果現在は問題無し。機能回復のためのリハビリ開始。
  7. リハビリテーションに数ヶ月通って多くの可動域でより力が入るようになっていく。このまま通えれば完治するかも!と思っていたがスケジュールの都合で通えなくなってしまい中断。
  8. 2017年1月 友人に通いやすい場所の治療院を紹介してもらい通院開始。約1ヶ月で全く問題ないといえる段階まで回復。

途中他に怪我をしたりもしているんだけれど、左肩だけに絞るとこんな流れ。

そして、その流れを受けてこれまで選手としてトレーニングを始めてから約5年間怪我の予防と疲労からの効率的な回復のため、ようはトレーニングの一環としてかなり足繁く整体・カイロ・整骨院・治療院(色々なのがありますよね)に通っていたのを2017年2月頃からほぼゼロにしました。その分の時間を日々のクライミング以外のトレーニングにあてています。

意識としては「ゆるめる」事よりも「鍛える」事で怪我から回復していく、症状を改善しようとしています。

これは自分的にはかなり大きな転換で、これまでは非常に強く「マッサージに行ってゆるめないと怪我をしてしまう。怪我が悪化してしまう」と思い込んでいたのですが、急に視界がひらけたような気持ちで思い込みがなくなりました。

特に意識してやっているのが手首まわりと肩周りのトレーニング。どれがどこまで意味があるかは定かじゃないですが、調べたり、思いついた範囲で色々な角度や動きで負荷をかけて肩・手首の安定度を高めるトレーニングをしています。その結果左肩、そして左手首の状態が物凄く安定してきました。

安定して初めて思うのが、これまでの肩だったら2年、手首だったらもう4年!?どれだけ気にして登っていたのかという事。痛みがない、痛める怖さが無いって素晴らしいです。

自宅にはウェイトがあるのでそれも使っているんですが、去年末にふっと行ったジムでストレッチに良いよ!と謎の外国人ジミーちゃん(?)教えてもらったドイザーバンドというゴムバンドが物凄く役立ってます。買ってみたらストレッチはもとより筋トレにめちゃ便利。バンドが1本あるだけで色んな角度で負荷をかける事が出来るんですよね。

どこにでも手軽に持ち歩けるというところがとても大きくて。10kgの負荷でトレーニングしたいからって10kgのウェイトを持ち歩くのは現実的ではないけれどバンド1本だったら何グラムも無いので岩場にだって持ち歩けるし、例えばコンペでどこか遠出するような時もいつもと同じトレーニングをする事ができる。オススメです。


ちょっと値段が高いからお試しには上のブラックとかパープルが安くて便利ですが、こちらの問題はドイザーバンドに比べてゴツくて重い所ですかね。 自宅据え置きならこちらでも充分使えると思います。

もちろん、鍛えるだけじゃなくて緩める事もしています。これまで凄く沢山の人に体を診てもらい、自分でも出来るケアを教えてもらったり、自分でも体の事を勉強したりしているうちに門前の小僧的にある程度の事は自分で対応出来るようになってきている、自分の体で何が起きていてどこが悪さをしているのかがわかるようになってきました。

ある意味怪我の功名というか、怪我をする経験も回復する経験も貯まれば知識ですからね、きちんと次に活かします(笑

さらっとまとめるつもりが怪我の話だけで随分長くなってしまった。
回復のために、そして調子の維持のために今やっている事はまた後日。

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